浜松修学舎 中学校・高等学校

ホーム職員より10月の職員メッセージ その4

10月の職員メッセージ その4

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恐竜好きで何が悪い
302HR担任 川端信裕

夏になれば・・・いや夏が過ぎても、全国どこかで「恐竜展」や、それに関わるイベントが開かれ、いつも盛況であると聞きます。しかし多くは「ちびっこ集まれ-」的であり、そこがどうも気に入らない。精巧に造られてるとはいえ、雷がピカピカゴロゴロする前で「ガォーッ」と吠える恐竜ロボット。ポップなイラストと吹き出しで「それでは、きょうりゅうの生活(せいかつ)について考(かんが)えてみるガオ」・・・。いたたまれない・・・。目眩がします。
いや、お子さんが恐竜に関心を持つのは大いにけっこうなのです。しかしなんというか、たまには、たま~には大人のファンをも唸らせる、そんな企画が観たいのです。どうもこう、世の中には「恐竜=怪獣みたいなもん」の風潮があります。例えば私が「恐竜?好きですよ」とでも言おうものなら、まるで気の毒な人を見るような、あるいは聞こえよがしに「ふふんっ」とやるわけです。
どうも納得いかない。何が「ふふんっ」だ。いったい、そういう人が、どれほど恐竜を「生物」として見ているのでしょう?
例えば、シカゴのフィールド博物館が所蔵するティラノサウルスの化石には、数多くの骨折痕(こっせつこん)や病痕とともに、それらが治癒した跡が見られます。特にひどかったのは左脚大腿部(だいたいぶ)の腓骨(ひこつ)。右脚の倍近くにも腫(は)れあがった跡(治癒した跡)が残っています。(へぇー!ティラノも王者とはいえ大変だなぁなんて感心してる場合じゃありません)
これは野生動物にとって致命的な傷。なんせ歩けないほどですから。狩りなんて夢のまた夢です。ではその間、餌も捕れず、彼女は(血道弓(けつどうきゅう)という骨の形状から、雌であることがわかっています)どうやって治癒し、生き延びたのでしょう・・・。
そうです。彼女に餌を運び続けた存在がいるのです。自分以外の、他者の身を守るため餌を運び続ける行動。これひとつとっても、彼女たちがいかに知的で、社会的動物であったかわかるはずです。
近年、羽毛を持つ恐竜は全体の7割以上にも達した(鳥に進化したグループ以外も含めてです)とか、洞穴生活を送った種がいる、あるいは南極に“渡り”を行った種もいる等々、恐竜世界に、ますます科学の目が向き始めました。良い傾向です。
もう十年もしたら「ふふんっ」と嗤った人に「うわっははは」と返す予定ですガオ。

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